■抜けば玉散る鎖の刃
昔の武士の嗜みとしての刀の手入れ風景を、間伐に勤しむNPO土佐の森・救援隊の隊員の日常風景として、置き換えて描いてみました。
題して『抜けば玉散る鎖の刃』。
当時の武士にとって魂というべき高価な刀の手入れは、丁子油(植物性油、空気中の湿気遮断=錆防止)、打粉(砥石の微細粉末、古い油除去と表面仕上げ)、和紙(刀身拭い2種類以上)を使った、作法に則る丁寧かつ精神的な修業の一環でした。
話は全く変わって、大リ-グ・マリナ-ズのイチロー選手が、大活躍した入団初年度のシ-ズンオフに帰国した際、出身小学校に錦を飾り、学童相手に講演した内容の中に「野球が上手になるためには道具の手入れをきちんとすること」というのがありました。
聞いた当時にはちょっと奇異感があったのですが、今振り返ると含蓄のあるいい言葉です。このイチロ-選手の「道具のメンテを大切に」という思考はいかにも日本的でありますが、さらにこれが技の熟達につながるというのは、感性的に何となく納得出来て、あらゆるスポーツや武道などに通じる深い理念と思われます。
実は、私は、NPO土佐の森・救援隊では理事/式典委員長以外に備品管理部長(兼不良債権回収班長)を拝命しております。隊員あるいは研修生の皆様方におかれましても、不良備品とならないように・・・愛情を持ってチェンソ-を始めとする各種道具類に接し、手入れをマメにしていただきたいと思います。これこそは「間伐道」に熟達する真実一路の王道であります。
抜けのない、磨かれた、良品のオチですなぁ!・・・ ん?!。(道場主・片岡正法)
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[関連資料]
◆
切り口と流派
伐根って言うでしょうか、これは大事ですよね!数回「土佐の森」に参加しただけの者ですが、この漫画の気持ちは分かるような気がします。流派まではどうか分かりませんが、「かなりの手練か?」はたまた「全くの素人か?」には、思わず笑ってしまいました。侮る無かれ「弦の残り具合」勉強になります。(三木・大阪)
【写真】土佐の森方式軽架線を張る三木氏(いの町本川「未来の森」)
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◆道場主が関わった『漫画』シリーズ
<四万十川博物館蔵>
・公開:『まんが道場』
Ⅰ~Ⅶ
・実録:『日曜市まんがギャラリー』
1~20
・四万十川漫画大会(バーチャル)
1~45
・ゴルゴ13の墓を四万十川に・・・
1~13
・寅次郎の「四万十川の大休日」
1巻~30巻
【写真】ゴルゴ13と四万十川
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[予告編]
熱烈な、ごく少数のファンのため、今後の『まんが道場』(Ⅷ~Ⅹ)を、チラリとお見せします!ご期待を・・・(片岡)
◆理事長の憂鬱<‘07通常総会の模様より>(4コマ)
◆矢野隊員の林内作業車による彼女とのドライブ編(4コマ)
◆伐倒前の神主、坊主によるセレモニ-編(1コマ)
◆聖林での技術指導編(4コマ)